Japanese
English
原著
成人のアトピー性皮膚炎患者に対するグループ療法
Group psychotherapy for adult patients with atopic dermatitis
檜垣 祐子
1
,
上田 周
1
,
服部 英子
1
,
宍戸 悦子
1
,
有川 順子
1
,
川島 眞
1
,
川本 恭子
2
,
加茂 登志子
2
,
堀川 直史
2
Yuko HIGAKI
1
,
Shu UEDA
1
,
Eiko HATTORI
1
,
Etsuko SHISHIDO
1
,
Junko ARIKAWA
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Kyoko KAWAMOTO
2
,
Toshiko KAMO
2
,
Naoshi HORIKAWA
2
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2東京女子医科大学精神神経科学教室
1Depertment of Dermatology,Tokyo Women's Medical University,School of Medicine
2Depertment of Psychiatry,Tokyo Women's University,School of Medicine
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
ストレス
,
掻破行動
,
グループ療法
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
ストレス
,
掻破行動
,
グループ療法
pp.1150-1154
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101474
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
成人のアトピー性皮膚炎ではストレスの緩和や対処法を習得し,行動異常としての掻破行動を修正することが治療上重要である.グループ療法では患者同士で場を共有し,同じ立場で話し合い,支持し合うことで治療意欲が増すなどの効果が期待できる.そこで当科では,2001年3月より,グループ療法を試み,2002年6月までに9回の会合を行い,36人,延べ104人が参加した.会合はストレスと掻破行動の関係や治療に関する患者自身の行動に関するミニレクチャーとフリートークで構成した.フリートークでは,自己紹介に続き,掻破行動,ストレス,治療上の工夫などにつき話し合い,ほかの患者の問題解決への支持的なかかわりが自発的に行われるようになった.参加者へのアンケート調査の結果,多くの患者がグループ療法前に比べてアトピー性皮膚炎の症状が改善し,掻破行動が軽減したほか,疾患の理解に役立ち,ストレスへの対処の仕方が向上したと回答した.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.