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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000
4 皮膚疾患治療のポイント
アトピー性皮膚炎に対するFK506軟膏(タクロリムス軟膏)使用ガイドライン
An optimal guideline for the use of 0.1% FK506 ointment in atopic dermatitis
中川 秀己
1
Hidemi NAKAGAWA
1
1自治医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Jichi Medical School
キーワード:
0.1%FK506
,
非ステロイド系免疫抑制外用薬
,
皮膚刺激性
,
血中濃度
Keyword:
0.1%FK506
,
非ステロイド系免疫抑制外用薬
,
皮膚刺激性
,
血中濃度
pp.93-97
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903213
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1999年11月24日にアトピー性皮膚炎の新しい外用薬として0.1%FK506(タクロリムス)軟膏:プロトピック®軟膏が世界に先駆けて本邦で発売された.本剤はステロイドとほぼ同等の抗炎症・抗アレルギー効果を有するとともに皮膚萎縮などのステロイド外用薬の局所的副作用がないカルシニューリン阻害薬という新しいジャンルに分類される非ステロイド系免疫抑制外用薬といえる.本剤はステロイド外用薬の連用により,局所的副作用の出現が懸念される顔面・頸部皮疹を有する患者,ステロイド外用薬の局所的副作用が既に認められる患者,ステロイド忌避の患者などに対して,積極的に使用されるものと考えられる.しかしながら,本剤は使用開始時に一過性の皮膚刺激症状が高率に認められることのほかに,血中濃度が上昇するような症例では腎機能等の定期的な検査が必要であり,皮膚科専門医が主体となり,使用していくべき薬剤であるといえる.
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