Japanese
English
原著
メイクアップがアトピー性皮膚炎女性患者のQOLに与える影響について
The effects of make-up on QOL of female patients with atopic dermatitis
有川 順子
1
,
羽柴 早由里
2
,
大城 喜美子
3
,
川島 眞
1
Junko ARIKAWA
1
,
Sayuri HASHIBA
2
,
Kimiko OHSHIRO
3
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2資生堂学術部
3資生堂ビューティークリエーション研究所
1Depertment of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
2Scientific Reseach Department,Shiseido Co.,Ltd
3Shiseido Beauty Creation Center
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
QOL
,
化粧
,
メイクアップ
,
心理的効果
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
QOL
,
化粧
,
メイクアップ
,
心理的効果
pp.224-230
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101172
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
アトピー性皮膚炎(AD)はステロイド外用療法や抗アレルギー薬などの薬物療法に加え,心理的側面からの治療も重要である.今回,21人のAD女性患者にメイクアップ指導を行い,心理テスト(POMS,QOL26,GHQ30,STAI)とVASを用いて前後での変化を調査した.POMSでは各項目とも有意差は認めなかったが,活力が平均14~16へ上昇し,QOL26では全体領域で傾向差,心理的領域で有意差をもって改善を認めた.GHQ30総点は平均6.52~5.32,STAIで状態不安は平均42.1~32.7,特性不安は平均45.1~41.6へとそれぞれ減少した.VASは平均36.8~97.1mmへと化粧への満足度が上昇し,6~12週後も74.5mmと高値を維持していた.今回の結果から,軽度の皮膚症状があっても使用する製品を選べば,メイクアップはAD女性患者の不安,緊張の緩和とQOLの向上をもたらすと考えた.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.