Japanese
English
今月の症例
腫瘤を形成したangiotropic lymphoma—放射線療法が奏効した1例
A case of angiotropic lymphoma that formed cutaneous nodule sensitive to irradiation
榊原 章浩
1
,
藤山 忠昭
1
,
小川 達次
2
Akihiro SAKAKIBARA
1
,
Tadaaki FUJIYAMA
1
,
Tatsuji OGAWA
2
1仙台市立病院皮膚科
2仙台市立病院神経内科
1Department of Dermatology, Sendai City Hospital
2Department of Neurology, Sendai City Hospital
キーワード:
angiotropic lymphoma
,
放射線療法
Keyword:
angiotropic lymphoma
,
放射線療法
pp.114-116
発行日 2000年2月1日
Published Date 2000/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903122
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88歳,男性.約2年前より両側大腿部に暗赤紫色の扁平隆起性の皮疹があり初診した.その10か月後に脳梗塞を発症し神経内科に入院した時には,右大腿部の紅斑性病変からは腫瘤が生じていた.紅斑部の病理組織像は真皮の血管内腔に核小体の明瞭な大型の核をもつ異型単核細胞が充満し,一部では血栓を形成していた.腫瘍細胞は免疫染色でL26陽性,CD 34陰性を示しB細胞性のangiotropic lymphomaと診断した.腫瘤部では同様の免疫染色を示す腫瘍細胞が真皮全層にわたって血管外にも密に浸潤していた.化学療法は行わず局所にX線と電子線を照射したところ,腫瘤と紅斑はともに消失した.
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