Japanese
English
原著
皮膚のB Cell Lymphoma—単発腫瘤について
Cutaneous B Cell Lymphoma:Two Cases of Solitary Tumor
妹尾 明美
1
,
西原 修美
1
,
能勢 総一郎
2
Akemi SENO
1
,
Osami NISHIHARA
1
,
Soichiro NOSE
2
1国立岡山病院皮膚科
2国立岡山病院病理部
1Division of Dermatology, Okayama National Hospital
2Division of Pathology, Okayama National Hospital
キーワード:
B cell lymphoma
,
ピシバニール
Keyword:
B cell lymphoma
,
ピシバニール
pp.283-288
発行日 1990年4月1日
Published Date 1990/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900054
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症例1:66歳,女性.右上背の直径5cmの単発腫瘤.ピシバニール局所注入計70KEにて縮小扁平化後,切除術施行した.症例2:60歳,男性.右上背に41×61mm板状硬結とさらにその上に28×22mmの腫瘤を生じ,デルモパン15,000rad照射にて,潰瘍形成後,瘢痕治癒した.両者とも所属リンパ節触知せず,組織学的にはgrenz zoneが存在し,真皮全層に大型リンパ球様細胞の浸潤をみ,免疫組織学的検索により,2例ともB cell lymphomaと診断した.化学療法は行わなかったが,症例1は初診の2年後,症例2は13年後の現在も健在である.皮膚B cell lymphomaのなかには,病理組織学的には未分化な悪性像を呈するにもかかわらず比較的予後のよいものがあるのではないかと推察され,経過観察中である.
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