Japanese
English
症例報告
4年来の小びらんにより発見された尋常性天疱瘡の1例
A case of pemphigus vulgaris diagnosed by a facial small erosion existing for four years
斉藤 まり
1
,
長尾 洋
1
Mari SAITOU
1
,
Yoh NAGAO
1
1岡山赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology, Okayama Red Cross General Hospital
キーワード:
尋常性天疱瘡
Keyword:
尋常性天疱瘡
pp.1013-1016
発行日 1999年11月1日
Published Date 1999/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903052
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症例:51歳,男性・発疹が左こめかみ,舌,咽喉頭に長期間限局した尋常性天疱瘡を報告した.4年来の左こめかみの外傷が治らないため生検したところ,病理組織学的に表皮基底層1層を残し,びらん,棘融解細胞を認めた.また10年前から,舌に隆起性病変,咽喉頭粘膜にびらんを生じていた.後口蓋弓粘膜病変部では,蛍光抗体直接法にて上皮細胞間にIgGの沈着を認めた.蛍光抗体間接法は陰性であった.皮疹はデルモベート軟膏®の外用にて消失した.粘膜疹は,プレドニン®20mg/日の投与により改善をみた.長期間(1年以上)限局する尋常性天疱瘡に関して本邦報告例12例につき考察を加えた.
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