Japanese
English
症例報告
新生児エリテマトーデスの2例
Two cases of neonatal lupus erythematosus
筒井 清広
1
,
朝井 靖彦
1
,
川島 愛雄
1
,
長谷川 稔
2
,
竹原 和彦
2
Kiyohiro TSUTSUI
1
,
Yasuhiko ASAI
1
,
Yoshio KAWASHIMA
1
,
Minoru HASEGAWA
2
,
Kazuhiko TAKEHARA
2
1石川県立中央病院皮膚科
2金沢大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Ishikawa Prefectural Central Hospital
2Department of Dermatology, Kanazawa University School of Medicine
キーワード:
新生児エリテマトーデス
,
抗SS-A抗体
,
HLAクラスII抗原ハプロタイプ
Keyword:
新生児エリテマトーデス
,
抗SS-A抗体
,
HLAクラスII抗原ハプロタイプ
pp.1009-1011
発行日 1999年11月1日
Published Date 1999/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903051
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生後2か月男児および1か月女児の新生児エリテマトーデス2例を報告した.生後2〜3週後から環状の紅斑が出現.抗SS-A抗体が陽性.心伝導系障害は認められなかった.無治療で生後5か月までに皮膚症状は消退し,抗SS-A抗体も陰性化した.母親はいずれも抗SS-A,抗SS-B抗体陽性で,それぞれ無症候性Sjögren症候群および亜急性皮膚エリテマトーデスであった.母親のHLA検査でDR 4抗原が両者に共通し,症例1のクラスII抗原ハプロタイプでDQB1*0302*0303が認められた.日本人で心伝導系障害と強い相関があると報告されたハプロタイプDQB1*0602は認められなかった.今後,母親のHLAクラスII抗原ハプロタイプ検査で患児の予後診断が可能となることが期待される.
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