Japanese
English
今月の症例
小児に発症した尋常性天疱瘡の1例
A 12-Year-Old Girl Case of Pemphigus Vulgaris
佐々木 道子
1
,
斉藤 幸雄
2
,
山本 一哉
2
,
早川 和人
3
,
橋本 隆
3
,
西川 武二
3
Michiko SASAKI
1
,
Yukio SAITOH
2
,
Kazuya YAMAMOTO
2
,
Kazuto HAYAKAWA
3
,
Takashi HASHIMOTO
3
,
Takeji NISHIKAWA
3
1浦和市立病院小児科
2国立小児病院皮膚科
3慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Section of Pediatrics, Urawa City Hospital
2Section of Dermatology, National Children's Hospital
3Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
尋常性天疱瘡
,
小児発症
,
自己抗原
Keyword:
尋常性天疱瘡
,
小児発症
,
自己抗原
pp.203-206
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900297
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
非常に稀と思われる尋常性天疱瘡の小児例を報告した.患者は12歳4カ月,女児.頭部および口腔内病変より発症し,全身に水疱・びらんを認めた.組織学的に表皮基底層直上に棘融解性水疱が見られ,病変皮膚表皮細胞間にIgG,C3の沈着を認めた.血中抗表皮細胞間抗体は960倍陽性で,免疫ブロット法による検索で,尋常性天疱瘡特異抗原を検出した.これらの臨床症状・検査結果は,通常の成人発症の尋常性天疱瘡と全く同様であった.今後,小児尋常性天疱瘡発症の機序につき,さらに種々の検討が必要と思われる.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.