Japanese
English
症例報告
陰部のびらんで発症し診断に至った尋常性天疱瘡の1例
A case of pemphigus vulgaris localized on the glance penis that diagnosed by minimal lesion of erosion
森 志朋
1
,
大西 正純
1
,
赤坂 俊英
1
,
上原 伸一
2
Shiho MORI
1
,
Masazumi ONISHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
,
Shinichi KAMIHARA
2
1岩手医科大学皮膚科学教室
2かみはら皮膚科医院
1Department of Dermatology,Iwate Medical University,Morioka,Japan
2Kamihara Clinic of Dermatology,Morioka,Japan
キーワード:
尋常性天疱瘡
,
陰部
,
びらん
,
陰茎
,
包皮
Keyword:
尋常性天疱瘡
,
陰部
,
びらん
,
陰茎
,
包皮
pp.425-428
発行日 2012年5月1日
Published Date 2012/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103310
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要約 84歳,男性.陰茎包皮,陰茎,冠状溝に無症状の水疱とびらんが出現した.近医で外用治療を受けたが難治であり,当科を紹介され,受診した.二次感染などを考え,外用剤を変更したが改善しないため,皮膚生検を施行した.病理組織検査で表皮の棘融解像と真皮に炎症細胞浸潤を認め,蛍光抗体直接法で表皮細胞間にIgGが沈着していた.抗デスモグレイン1(DSG1)抗体のみが陽性であり,自験例を尋常性天疱瘡と診断した.陰部の皮膚や粘膜,粘膜移行部についてのDSG1とDSG3の分布については不明であるが,陰部粘膜のDSG1とDSG3の分布様式は表皮あるいは結膜の分布様式に類似している可能性があると考えた.
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