Japanese
English
治療
維持血液透析患者の皮膚T細胞リンパ腫に対するインターフェロンγ療法
Interferon-γ therapy for cutaneous T cell lymphoma in a patient under hemodialysis
寺嶋 里実
1
,
神田 憲子
1
,
片山 泉
1
,
川島 眞
1
,
久保 和雄
2
Satomi TERAJIMA
1
,
Noriko KANDA
1
,
Izumi KATAYAMA
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Kazuo KUBO
2
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2東京女子医科大学第四内科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
2Department of Internal Medicine, Kidney Center, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
皮膚T細胞リンパ腫
,
インターフェロンγ
,
血液透析
Keyword:
皮膚T細胞リンパ腫
,
インターフェロンγ
,
血液透析
pp.569-572
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902940
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68歳男性,維持血液透析患者.四肢,躯幹にびまん性紅斑と大豆大までの紅色小結節が多発.表在リンパ節は触知せず.病理組織化学的に,真皮全層の血管および付属器周囲に異型リンパ球の浸潤を認めた.これらはCD4, CD5, HLA-DR陽性,CD8, CD16, CD25, CD56陰性,血中HTLV−1抗体陰性であり,皮膚T細胞リンパ腫と診断した.リンパ節,他臓器に浸潤を認めず.インターフェロンγ療法の導入にあたり,透析日および非透析日について,200万単位点滴静注後の血中濃度の推移を調べ,その薬物動態を検討した.インターフェロンγは透析性がほとんどなく,投与24時間後にはほぼ代謝され,24時間の間隔で200万単位を投与する通常の投与法は,透析時間によらず施行できると考えた.しかし,腎機能が正常な対照群と比べ,半減期の延長,最高血中濃度および血中濃度曲線下面積の増加を認め,特に増量する場合は投与間隔,量の調節が必要と思われた.
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