Japanese
English
症例報告
多形皮膚萎縮症を呈したCD8陽性皮膚T細胞リンパ腫の1例
A case of CD8-positive cutaneous T cell lymphoma with poikiloderma
岸本 恵美
1
,
土屋 知子
1
,
滝澤 三久
1
,
轟 葉子
1
,
守屋 修二
1
,
江藤 隆史
1
,
木花 光
2
Megumi KISHIMOTO
1
,
Tomoko TSUCHIYA
1
,
Mitsuhisa TAKIZAWA
1
,
Yohko TODOROKI
1
,
Shuji MORIYA
1
,
Takafumi ETOH
1
,
Akira KONOHANA
2
1東京逓信病院皮膚科
2済生会横浜市南部病院皮膚科
1Division of Dermatology,Tokyo Teishin Hospital,Tokyo,Japan
2Division of Dermatology,Saiseikai Yokohama-shi Nanbu Hospital,Yokohama,Japan
キーワード:
皮膚T細胞リンパ腫
,
CD8
,
多形皮膚萎縮症
Keyword:
皮膚T細胞リンパ腫
,
CD8
,
多形皮膚萎縮症
pp.680-683
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101520
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要約
26歳,男性.17歳時より下腹部から大腿に落屑性紅斑が出現し,徐々に多形皮膚萎縮症を呈する病変に進行した.他院で局面型類乾癬と診断されていた.初診時,下腹部から両大腿にかけてと両腋窩に色素沈着,色素脱出,毛細血管拡張,紫斑を混じる境界明瞭な萎縮性落屑性紅斑が存在した.病理組織学的に真皮上層では帯状に,中層から下層では血管周囲性に異型リンパ球が稠密に浸潤し,表皮内浸潤像も認めた.浸潤リンパ球のほとんどがCD8陽性で,自験例をCD8陽性皮膚T細胞リンパ腫と診断した.内服PUVA療法を数回施行後,無疹部にみえた体幹にも茶褐色斑が出現したが,PUVA療法終了時にはほとんどの病変が色素沈着と色素脱出を残して軽快した.内服PUVA療法後に全身の病変が明らかになったのは,病変部と非病変部で最小光毒量の差があるためではないかと考えた.
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