Weber-Christian氏病に就いて

ON WEBER-CHRISTIAN'S DISEASE

　Weber-Christian氏病は別名relapsing febrile nodular nonsuppurative Panniculitisとも称せられ，Pfeifer（1892），Weber（1925）^1），Christian（1928）^2）等によつて報告されて以来欧米では屡々みられるが，本邦では甚だ稀な疾患とされ，横山教授等^4）が皮膚筋炎を合併した本症の本邦第1例を報告し，更に伊藤教授^5）6）が本邦最初の剖検例を報告して以来漸く注目されて来た。最近飯島教授等^7）は先に伊藤教授によつて発表された剖検例に就いて詳細な検討を行い，且つ内外の広範な文献的考察を行つている。余等も本症の1例を経験したのでここに記載し，併せて本邦報告例に就いて些か検討を加えてみたい。