Japanese
English
症例報告
C型肝炎を合併した口腔扁平苔癬の2例
Two cases of oral lichen planus associated with chronic hepatitis C
伊東 英里
1
,
菊池 敏郎
1
,
小林 衣子
1
Eri ITOH
1
,
Toshiro KIKUCHI
1
,
Kinuko KOBAYASHI
1
1札幌鉄道病院皮膚科
1Department of Dermatology, Sapporo Hospital of Hokkaido Railway Company
キーワード:
C型肝炎
,
扁平苔癬
,
口腔扁平苔癬
,
インターフェロン
,
IFN—α
Keyword:
C型肝炎
,
扁平苔癬
,
口腔扁平苔癬
,
インターフェロン
,
IFN—α
pp.25-28
発行日 1998年1月1日
Published Date 1998/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902406
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症例1:69歳,男性.昭和60年頃から口唇,口腔内に皮疹が出現し近医歯科にて扁平苔癬と診断されていた.同時期から頭部,背部,手背に脱色素斑が出現し拡大してきたため当科を受診した.昭和55年頃から慢性肝炎で近医内科にて加療中で,平成4年C型肝炎の診断後インターフェロン(IFN)を投与された.症例2:54歳,男性.平成3年1月頃から口唇に皮疹が出現し,紹介されて当科を受診した.皮膚病理組織は扁平苔癬に典型的であった.昭和37年頃から慢性肝炎で近医内科にて加療中で平成5年C型肝炎の診断後IFNを投与された.2症例とも扁平苔癬とC型肝炎の合併例で,少量のステロイド内服で扁平苔癬は小康状態であったがIFN投与で皮疹は一時的に悪化し,IFN投与終了後はIFN投与前に比べ軽快した.口腔扁平苔癬においてはC型肝炎の検索が必須であると考えられた.
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