Japanese
English
症例報告
塩酸チリソロールにより日光照射部に生じた乾癬型薬疹
Tilisolol hydrochloride-induced psoriasis-like drug eruption on sun-exposed areas
宇都宮 元和
1,2
,
久松 晃
1
,
狩野 葉子
1
,
塩原 哲夫
1
Motokazu UTSUNOMIYA
1,2
,
Akira HISAMATSU
1
,
Yoko KANO
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
2公立阿伎留病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
塩酸チリソロール
,
乾癬型薬疹
Keyword:
塩酸チリソロール
,
乾癬型薬疹
pp.708-710
発行日 1996年8月1日
Published Date 1996/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901947
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症例は66歳,男性.以前より,頭部と両肘頭に乾癬があり,ステロイド剤外用にて軽決していた.平成5年10月より,塩酸チリソロール(ダイム®)を内服し,5ヵ月後に従来よりあった頭部と両肘頭の乾癬の皮疹に変化はみられなかったが,日光照射部の頸部と両手背に乾癬様皮疹の新生を認めた.組織学的にも乾癬に一致する所見であった.塩酸チリソロール内服を中止させたところ,3週間後には頸部と両手背の皮疹は略治した.このことより,頸部,両手背の皮疹については,塩酸チリソロール内服に日光照射が加わり生じた乾癬型薬疹と考えた.その発症機序について若干の可能性を述べた.
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