Japanese
English
症例報告
蛍光灯により皮疹の増悪をみたピロキシカムによる光線過敏症の1例
A case of piroxicam-induced photo-sensitive dermatitis worsened by fluorescent lamp irradiation
北島 進司
1,2
,
辻 卓夫
2
Shinji KITAJIMA
1,2
,
Takuo TSUJI
2
1JR東海総合病院皮膚科
2名古屋市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, JR Tokai General Hospital
2Department of Dermatology, Nagoya City University School of Medicine
キーワード:
ピロキシカム
,
光線過敏症
Keyword:
ピロキシカム
,
光線過敏症
pp.703-705
発行日 1996年8月1日
Published Date 1996/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901946
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蛍光灯により皮疹の増悪をみたピロキシカム(Px)による光線過敏症の1例を報告した.症例は45歳の女性で,入院後皮疹が被覆部にも拡大し,光線検査でUVAのみでなく可視光線にも過敏性があるとわかったので,窓のカーテンを暗幕とし,薄手のパジャマから厚い黒っぽいジャージに変え,蛍光灯も消し,終日部屋を薄暗くしプレドニゾロンも内服したところ,皮疹は2週間で軽快した.Pxの光貼布試験は陽性で,チロメサールとチオサリル酸の貼布試験は強陽性であった.波長ごとのMEDの検索では,作用波長は320〜440nmでUVAのみでなく可視光線にも過敏性があることがわかった.これまでの詳細な報告と考え合わせると,Pxの光線過敏症では,作用波長がUVAのみでなく400〜440nmの可視光線にもあることが特徴と考えられた.
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