Japanese
English
今月の症例
全身性形質細胞増多症の症候を示した第2期梅毒—プロゾーン現象と一過性に抗核抗体陽性を示した症例
Secondary syphilis mimicking systemic plasmacytosis : A case with prozone phenomenon and transiently positive antinuclear antibody
中島 英貴
1
,
安井 喜美
1
,
池田 光徳
1
,
池田 政身
1
,
小玉 肇
1
Hideki NAKAJIMA
1
,
Kimi YASUI
1
,
Mitsunori IKEDA
1
,
Masami IKEDA
1
,
Hajime KODAMA
1
1高知医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kochi Medical School
キーワード:
形質細胞増多症
,
梅毒
,
プロゾーン現象
,
抗核抗体
Keyword:
形質細胞増多症
,
梅毒
,
プロゾーン現象
,
抗核抗体
pp.211-213
発行日 1996年3月1日
Published Date 1996/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901785
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39歳,女性.体幹,両上肢に浸潤性紅斑と紅色結節が多発した.頸部,両鼠径部のリンパ節腫脹があり,膝,手指の関節痛も訴えた.組織学的には多数の形質細胞浸潤を伴う肉芽腫性炎症の所見を示した.初診時,抗核抗体陽性,高ガンマグロブリン血症を認め,TPHA 10,240倍陽性であったが,RPRテストはプロゾーン現象による偽陰性を示した.全身性形質細胞増多症の症候を示す梅毒2期疹と診断し,アモキシシリン内服治療により治癒した.治癒後抗核抗体は陰転化した.梅毒感染によるB細胞賦活により抗核抗体が一過性に陽性を示したと考えた.
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