Japanese
English
臨床統計
乳房外Paget病42例の統計的観察
Statistical study of 42 cases of extramammary Paget's disease
矢野 健二
1
,
細川 亙
1
,
垣淵 正男
1
Kenji YANO
1
,
Ko HOSOKAWA
1
,
Masao KAKIBUCHI
1
1大阪大学医学部皮膚科学教室形成外科診療班
1Department of Dermatology, Division of Plastic Surgery, Osaka University School of Medicine
キーワード:
乳房外Paget病
,
統計
,
治療
Keyword:
乳房外Paget病
,
統計
,
治療
pp.207-210
発行日 1996年3月1日
Published Date 1996/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901784
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当科で経験した42例の乳房外Paget病について統計的観察を行った.当科における皮膚悪性腫瘍のうち本症は16.7%を占めていた.男女比は2:1で男性に多く平均年齢は69歳であった.発症から初診までの期間は平均4.7年であり,推定発症年齢は平均64.3歳であった.発症から初診までに患者が受けた治療は抗真菌剤塗布13例,ステロイド剤塗布7例であった.Paget病以外に他臓器癌が認められた症例が7例あり,胃癌3例,大腸癌,肺癌,子宮頸癌,基底細胞癌が各1例であった.臨床像は,他覚所見として紅斑はほぼ全例,湿潤・糜爛は約半数,自覚所見として瘙痒感が約半数に見られた.治療は全例手術治療を施行し,リンパ節郭清は22例に施行した.病変の進行度は,上皮内癌が26例(61.9%)で,浸潤癌が16例(38.1%)であった.局所再発は6例に認められ,5年生存率は78.1%であった.
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