Japanese
English
症例報告
接触皮膚炎を思わせた顔面毛嚢性紅斑黒皮症
A case of erythromelanosis follicularis faciei mimicking contact dermatitis
吉澤 正浩
1
,
酒井 智恵
1
,
亀山 孝一郎
1
Masahiro YOSHIZAWA
1
,
Chie SAKAI
1
,
Koichiro KAMEYAMA
1
1北里研究所メディカルセンター病院皮膚科
1Division of Dermatology, The Kitasato Institute Medical Center Hospital
キーワード:
顔面毛嚢性紅斑黒皮症
,
毛孔性角化症
,
アゼライン酸
,
ジヒドロエルゴタミン
Keyword:
顔面毛嚢性紅斑黒皮症
,
毛孔性角化症
,
アゼライン酸
,
ジヒドロエルゴタミン
pp.775-777
発行日 1994年8月1日
Published Date 1994/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901293
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
患者は16歳,男.約2年前より両頬に紅斑を生じ,徐々に色調が増強していたが放置していた.3日前より風疹に罹患したことを機会に当科を受診した.紅斑は,頬部全体から眉毛部,頤,側頸,さらに耳介に及んでおり,色調は軽度の褐色調をおびた紅色調で境界比較的明瞭,表面に小丘疹が集簇していた.接触皮膚炎を強く疑い生検したところ湿疹反応はみられず,毛孔性角化,基底層色素沈着,毛細血管拡張,脈管周囲のリンパ球浸潤がみられ,顔面毛嚢牲紅斑黒皮症と診断した.アゼライン酸軟膏,尿素軟膏の外用,ジヒドロエルゴタミン,ビタミンB2,C,グルタチオンの内服により治療し,症状の改善がみられた.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.