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椰子粉に依り惹起されたと思われる顔面黒皮症の1例
寺井 信吉
1
,
增田 太郎
1
1大阪大学医学部皮膚科泌尿器科教室
pp.546-548
発行日 1954年9月1日
Published Date 1954/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201271
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緒言
皮膚色素に関する研究は,古くから種々行われて居るが,現今前楷梯物質から特殊の酵素作用に依つて,皮膚色素が形成されると云うBlochのドーバ物質及ドーパ酵素を基にした学説は,決定的なものとして承認されて居る様である。然し皮膚色素異常即ち皮膚色素の異常増加と,脱失が個体の全生活現象の一部として,又局所現象として如何なる原因で起るかについては不明な点が多い。私等は椰子粉を食料として居つた男子に発生した顔面黒皮症の1例を経験したので,茲に報告する。
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