連載
Practical English for Busy Physicians・10
Steven D. Emmet
1
1California大学
pp.738-739
発行日 1994年7月1日
Published Date 1994/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901287
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もう1冊の本の紹介と添削文の出題
医学論文は普通感情的なものでないと言われていますが,しかし時として大変感情的反応を呼び起こすこともあります.西洋の科学者たちに最も共通した問題は患者の人種について言及するかどうかの決定にあります.私はJournal of the American Academy ofDermatology(JAAD,ブルージャーナルでおなじみの)やThe Archives of Dermatologyの編集者たちの公式な決定を知りませんが,人種についての表記が重要であれば,それは規約の中に入っているでしょうし,もしそうでなければ,やはりそれは規約の中に入れてないと思います.例えば,脚に潰瘍ができているWestern patient(アジア人以外の患者)の場合,これではその患者がアメリカ人黒人かどうかはっきりと判断できないし,もしそうであればsickle cell anemiaの可能性も高くなるわけです.年齢・性別についてはいつもはっきりと述べられていますから,このような論争にはなりませんね.それと,使用を避けて欲しい別の感情的単語として‘suffered’があります.“Thepatient suffered from diabetes”よりも“The patientdeveloped diabetes”のほうが良いでしょう.このように考慮された英語は日本語よりずっとドライです.
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