Japanese
English
症例報告
黒色斑の自然消退後に皮下腫瘍を形成した無色素性悪性黒色腫の1例
A Case of Amelanotic Malignant Melanoma Developed in the Site of Spontanously Regressed Black Macule
稲葉 義方
1
,
竹内 常道
1
,
三原 一郎
1
Yoshikata INABA
1
,
Tsunemichi TAKEUCHI
1
,
Ichiro MIHARA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
無色素性悪性黒色腫
,
自然消退
Keyword:
無色素性悪性黒色腫
,
自然消退
pp.813-816
発行日 1993年8月1日
Published Date 1993/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900987
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51歳,男.左足内側部に存在していた黒色斑が自然消退した後に同部の皮下腫瘍として生じたamelanoticな悪性黒色腫の1例を報告した.初診時,病変は灰赤色を呈する長径約7cmの半球状腫瘍であり,表皮の変化を伴わなかったことから臨床的に間葉系腫瘍を思わせたが,組織学的にはメラニン顆粒を有する腫瘍細胞が散見され,さらにHMB45およびS100蛋白陽性所見も含め悪性黒色腫と診断した.初診時にはすでに下腿部にin transit型転移および左鼠径部リンパ節への転移を認めStageIIIであった.術後約2年経て全身皮膚への転移巣が多発し,さらに脳転移を併発し全経過約6年で死亡した.
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