Japanese
English
症例
爪甲黒色線条の自然消退後に確定診断した爪甲下無色素性悪性黒色腫の1例
Amelanotic melanoma arising after disappeareance of longitudinal melanonychia
別木 祐介
1
,
大熊 未佳
1
,
加持 達弥
1
,
戸井 洋一郎
1
,
竹内 実知子
2
,
梶原 友紀子
3
Yusuke BEKKI
1
,
Mika OKUMA
1
,
Tatsuya KAJI
1
,
Yoichiro TOI
1
,
Michiko TAKEUCHI
2
,
Yukiko KAJIWARA
3
1広島市民病院,皮膚科(主任:戸井洋一郎主任部長)
2同,整形外科
3同,乳腺外科
キーワード:
悪性黒色腫
,
自然消退
,
爪
Keyword:
悪性黒色腫
,
自然消退
,
爪
pp.1857-1860
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003589
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44歳,男性。2007年頃より右中指爪甲に黒色線条が出現した。近医皮膚科にて経過観察となり,2014年頃自然消退した。2016年,同爪甲下に肉芽様結節が出現し増大したため,2017年7月に当科を受診した。初診時,同爪甲下やや内側に,表面に軽度びらんを伴った径約8mmの赤色肉芽様結節性病変があり,生検にて悪性黒色腫と診断した。PET/CTにて明らかな異常集積はなく,右中指基節骨切断術を施行した。腫瘍の深達度は6mm,骨への破壊性浸潤像や明らかな脈管侵襲を認めず,右腋窩センチネルリンパ節生検で転移なく,無色素性悪性黒色腫,T4bN0M0,Stage ⅡCと診断した。爪甲黒色線条の自然消退後も,悪性腫瘍の可能性は考慮すべきである。
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