Japanese
English
今月の症例
皮膚筋炎に続発した皮膚限局性アミロイド症(汎発型)の1例
A Case of Localized Cutaneous Amyloidosis Secondary to Dermatomyositis (Extensive Variant)
三谷 恒雄
1
,
成瀬 矛
1
,
野田 涼子
1
,
堀口 裕治
1
,
段野 貴一郎
1
,
今村 貞夫
1
,
尾崎 元昭
2
,
谷口 信吉
3
Tsuneo MITANI
1
,
Mayumi NARUSE
1
,
Ryoko NODA
1
,
Yuji HORIGUCHI
1
,
Kiichiro DANNO
1
,
Sadao IMAMURA
1
,
Motoaki OZAKI
2
,
Shinkichi TANIGUCHI
3
1京都大学医学部皮膚科学教室
2県立尼崎病院皮膚科
3倉敷中央病院皮膚科
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
2Department of Dermatology, Kenritsu Amagasaki Hospital
3Department of Dermatology, Kurashiki Central Hospital
キーワード:
皮膚アミロイド症
,
皮膚筋炎
,
表皮ケラチノサイト
Keyword:
皮膚アミロイド症
,
皮膚筋炎
,
表皮ケラチノサイト
pp.895-899
発行日 1992年10月1日
Published Date 1992/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900734
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60歳,女性,胃切除術および皮膚筋炎の既往がある.皮膚筋炎の皮疹部に色素沈着と苔癬化局面が生じ拡大した.初診時,ほぼ全身の皮膚には黒褐色の苔癬化した丘疹がみられ,部分的には色素脱失を示した.組織学的に表皮の不規則な肥厚と過角化がみられ,真皮乳頭には好酸性で,均質無構造の塊状物質が多数みられた.この物質はダイロン染色に陽性に染まり,電顕的にもアミロイドと同定された.臨床検査上,全身性アミロイド症を疑わせる所見はみられなかった.経過中,肺炎を併発し死亡したが,剖検でも皮膚以外の臓器におけるアミロイド物質の沈着を認めなかった.皮膚筋炎に続発した特異な皮膚限局性アミロイド症と診断した.
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