Japanese
English
原著
黒子様形態を示すアミロイドーシス
Cutaneous Amyloidosis of Lentiginous Form
堀口 典子
1
,
氏原 真弓
1
,
堀口 裕治
1
,
尾崎 元昭
1
,
今村 貞夫
1
Michiko HORIGUCHI
1
,
Mayumi UJIHARA
1
,
Yuji HORIGUCHI
1
,
Motoaki OZAKI
1
,
Sadao IMAMURA
1
1京都大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.159-163
発行日 1984年2月1日
Published Date 1984/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202991
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我々は,臨床的に黒子様形態を示す5例のアミロイドーシスを経験した.皮疹は,壮年以上の男性に多く,上背部,前胸部,上腕伸側部に存在する褐色粟粒大の黒子様形態を示す丘疹であり,前胸部では色素沈着を伴わず,上背部や上腕部では,びまん性の褐色色素沈着を伴っていた.又,上腕伸側部のものは一見,毛孔性苔癬様形態を示していた.又,患者の多くには,長年の湿疹やアトピー歴があった.これらの丘疹は組織学的に真皮乳頭層の汗管周囲のアミロイド沈着を特徴とし,同部の角層肥厚や真皮乳頭層の拡大を伴う場合もあった.又,表皮のコロイド体や基底層の液化変性を伴う例もあるところより,湿疹やアトピー性皮膚炎より続発性に生じたアミロイドーシスの可能性もあると考え,その際,汗管周囲の表皮細胞が変性を受けやすいのではないかと思われた.
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