Japanese
English
症例報告
汎発型限局性強皮症の1例
A case of generalized morphea
栗原 佑一
1
,
田中 京子
1
,
早川 和人
2
,
宮川 俊一
1
Yuichi KURIHARA
1
,
Kyoko TANAKA
1
,
Kazuhito HAYAKAWA
2
,
Shunnichi MIYAKAWA
1
1川崎市立川崎病院皮膚科
2帝京大学ちば総合医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Kawasaki Municipal Kawasaki Hospital, Kawasaki, Japan
2Division of Dermatology, Teikyo University Chiba Medical Center, Chiba, Japan
キーワード:
汎発型限局性強皮症
,
generalized morphea
,
ステロイド内服治療
Keyword:
汎発型限局性強皮症
,
generalized morphea
,
ステロイド内服治療
pp.965-970
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103811
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要約 69歳,男性.初診3年前より軀幹に紅斑が出現,ほぼ全身へ拡大した.手掌大までの自覚症状を伴わない浸潤を触れる紅色斑が多発・癒合し,硬化局面を形成していた.辺縁では発赤が見られた.Raynaud症状,手指の浮腫性硬化,嚥下困難,呼吸器症状は認めなかった.抗核抗体,抗Scl-70抗体,抗セントロメア抗体,抗ds-DNA抗体,抗ss-DNA抗体,抗RNP抗体,リウマチ因子は陰性であった.病理組織像では真皮に膠原線維の膨化と増生,リンパ球・好酸球を混じた炎症性細胞浸潤を認めた.汎発型限局性強皮症と診断した.プレドニゾロン30mg/日内服にて加療を開始し,紅斑と皮膚硬化症状は改善.5mg/日まで漸減したが再燃なし.早期治療が予後に関連すると考えられ,早期治療が重要である.
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