Japanese
English
今月の症例
外傷後に単発した扁平苔癬様皮疹—深在性エリテマトーデスと思われる1例
A Solitary Lichenoid Eruption Developed after Trauma: A Probable Case of Lupus Erythematosus Profundus
木村 俊次
1
,
田村 啓彦
Shunii KIMURA
1
,
Akihiko TAMURA
1国家公務員等共済組合連合会立川病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kyosai Tachikawa Hospital
キーワード:
扁平苔癬様皮疹
,
モルフェア様皮膚硬化
,
皮下脂肪織炎
,
membranous lipodystrophy
,
深在性エリテマトーデス
Keyword:
扁平苔癬様皮疹
,
モルフェア様皮膚硬化
,
皮下脂肪織炎
,
membranous lipodystrophy
,
深在性エリテマトーデス
pp.891-894
発行日 1992年10月1日
Published Date 1992/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900733
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44歳,男子.左下背部の3年前に外傷を受けた部位の一部に2年来湿潤を繰り返す皮疹が単発.臨床的に拇指頭大,類円形の紫紅色局面で,中心部萎縮性でやや陥凹し一部白色調,辺縁部やや隆起し褐色調を混じる.下床に高度の浸潤を触れる.組織学的に上層部は扁平苔癬に類似し,中・下層部は皮膚硬化と巣状細胞浸潤を呈してモルフェアに類似するが,弾力線維の減少・消失をみる.この他,皮下脂肪織炎,membranous lipodystrophy,石灰沈着も一部に認める.一般検査成績に著変なく,抗核抗体も陰性である.類症との鑑別を中心に自験例の位置づけを試みたところ,最終的に深在性エリテマトーデスが最も考えられた.臨床・組織所見とも興味ある症例と思われるので報告した.
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