Japanese
English
症例報告
帽状腱膜下脂肪腫の2例—部位的な特異性について
Two Cases of Subgaleal Lipoma: Its Anatomical Characteristics
岡田 理
1
,
真家 興隆
1
,
佐藤 典子
1
,
高橋 伸也
1
Osamu OKADA
1
,
Okitaka MAIE
1
,
Noriko SATO
1
,
Shin-ya TAKAHASHI
1
1秋田大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Akita University School of Medicine
キーワード:
帽状腱膜下脂肪腫
,
異所性脂肪腫
,
線維脂肪腫
,
CT検査
,
エコー検査
Keyword:
帽状腱膜下脂肪腫
,
異所性脂肪腫
,
線維脂肪腫
,
CT検査
,
エコー検査
pp.291-294
発行日 1993年3月1日
Published Date 1993/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900843
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脂肪腫は間葉系組織由来の良性腫瘍のうち最もしばしば見られる腫瘍であり,身体のどこにでも発生する1,2).通常,無症候性にゆっくり発育するやわらかく,可動性に富む円形,半球状ないし円盤状腫瘤で1,2),臨床診断は比較的容易である.しかしながら前額部の脂肪腫,すなわち帽状腱膜下脂肪腫(subgaleal lipoma3))は帽状腱膜と骨膜の狭い所に存在し,固定されるため,可動性がなく硬く触れる.そのため,他の腫瘍と間違われやすく,また術前生検でも十分な深さまで達していないと診断がつきにくい.今回われわれは術前診断に苦慮したsubgaleal lipomaの2例を経験したので報告し,術前診断におけるCT検査やエコー検査の有用性についても述べた.組織像は症例1が定型的な脂肪腫,症例2が線維脂肪腫であった.
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