Japanese
English
症例報告
原発性胆汁性肝硬変(PBC)に合併したサルコイドーシスの1例
A Case of Sarcoidosis Associated with Primary Biliary Cirrhosis
佐川 曜子
1
,
塩原 哲夫
1
,
長島 正治
1
,
石山 業弘
2
,
伊藤 正高
2
Yoko SAGAWA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
,
Masaji NAGASHIMA
1
,
Narihiro ISHIYAMA
2
,
Masataka ITO
2
1杏林大学医学部皮膚科学教室
2杏林大学医学部第三内科教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
2Department of Internal Medicine, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
原発性胆汁性肝硬変
,
サルコイドーシス
Keyword:
原発性胆汁性肝硬変
,
サルコイドーシス
pp.699-703
発行日 1990年6月1日
Published Date 1990/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900132
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原発性胆汁性肝硬変(PBC)にサルコイドーシスを合併した稀な1例を経験したので報告した.症例58歳女性.肝機能障害,抗ミトコンドリア抗体陽性,肝生検にて胆管炎を認め昭和58年3月,PBCと診断された.昭和63年3月,両膝蓋に半米粒大の軽度浸潤のある紅斑性病変が多発.皮膚生検の結果,真皮全層に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた.ツ反(—),DNCB感作不成立,ACE上昇,胸部X線で両側肺野に小粒状陰影,眼科的には両側にぶどう膜炎を認めサルコイドーシスの合併と考えられた.両疾患とも種々の免疫異常を伴い,類上皮細胞肉芽腫の形成を特徴とするが,合併例の報告は非常に稀である.しかし自験例と両疾患を比較検討した場合,両疾患が極めて類似した疾患である可能性を考えさせた.
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