病気のはなし
原発性胆汁性肝硬変(PBC)
滝川 一
1
1帝京大学医学部内科学講座
pp.310-316
発行日 1998年4月1日
Published Date 1998/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903375
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新しい知見
PBCは中年以降の女性に好発し,自己免疫機序により肝内の小葉間胆管および隔壁胆管などの中等度の胆管が破壊される疾患である.胆道系酵素(ALP,γ-GTP,LAP)の上昇,IgMの上昇とAMA,M2抗体陽性が臨床検査上の特徴である.ウルソデオキシコール酸(UDCA)が臨床データを改善し,予後を改善することが明らかになった.黄疸が進行する症例は予後不良であり,肝移植以外に救命方法はないが,生体部分肝移植が行われる症例が散見されるようになってきた.
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