Japanese
English
原著
外用コルチコステロイド,感染,予防接種によりそれぞれ誘発された汎発性膿疱性乾癬の小児例
A Child Case of Generalized Pustular Psoriasis Provoked by Topical Corticosteroids, Infections and Immunization, Respectively
田中 正明
1
,
坂本 ふみ子
1
,
松崎 照樹
1
,
早川 さゆり
1
,
松原 三希子
1
,
竹重 量子
1
,
佐藤 良夫
1
Masaaki TANAKA
1
,
Fumiko SAKAMOTO
1
,
Teruki MATSUZAKI
1
,
Sayuri HAYAKAWA
1
,
Mikiko MATSUBARA
1
,
Masuko TAKESHIGE
1
,
Yoshio SATO
1
1新潟大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
pp.955-959
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203349
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汎発性膿疱性乾癬の小児例を報告した.乳児期に難治性のおむつ皮膚炎様皮疹がみられ,2歳から7歳の現在まで,尋常性乾癬をもつこの男児は,全身症状を伴うZum-busch typeの膿疱化を3回経過した.発症の誘因はそれぞれ,コルチコステロイド外用,水痘罹患と溶連菌性慢性扁桃炎および日本脳炎予防接種であった.なお本例の父は尋常性乾癬に罹患している.コルチコステロイド外用剤の使用停止,抗生剤の投与,安静と対症療法により軽快した自験例の経験をもとに,小児の本症は成人例に比べ予後良好であること,また膿疱化の誘因として,コルチコステロイド剤のほかに種々のストレス,特に感染症に注目すべきことを指摘した.
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