Japanese
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治療
フェニトイン内服およびフォイパン®外用療法を試みた優性栄養障害型先天性表皮水疱症の1例
Dominant Epidermolysis Bullosa Dystrophica: Evaluation of Oral Phenitoin/Topical Foipan® Therapy
今泉 基佐子
1
,
林 一弘
1
,
足立 厚子
1
,
谷 昌寛
1
Kisako KAWASHIMA
1
,
Kazuhiro HAYASHI
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Masahiro TANI
1
1神戸大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kobe University School of Medicine
キーワード:
優性栄養障害型先天性表皮水疱症
,
プロテアーゼインヒビター
,
フェニトイン内服療法
,
フォイパン®外用療法
Keyword:
優性栄養障害型先天性表皮水疱症
,
プロテアーゼインヒビター
,
フェニトイン内服療法
,
フォイパン®外用療法
pp.767-770
発行日 1992年8月1日
Published Date 1992/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900707
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9歳,女児の優性栄養障害型先天性表皮水疱症の1例を報告するとともに,フェニトイン内服療法あるいはフォイパン®外用療法を行いその評価を試みた.生下時両下肢に広範囲にわたる糜爛があり,以後も四肢伸側を中心に軽微な外力による水疱形成と瘢痕治癒を繰り返していた.毛髪・歯牙に異常なく,指趾の癒着も認めなかった.光顕的に表皮下水疱の形成,電顕的にdermolysisの像を認め,厚生省希少難治疾患調査研究班の分類に従い,優性栄養障害型先天性表皮水疱症と診断した.劣性栄養障害型先天性表皮水疱症に有効とされるフェニトイン内服療法あるいはセリン系プロテアーゼインヒビターであるフォイパン®外用療法を別個に自験例にも試みた.フェニトイン内服による治療効果は判然としなかったが,フォイパン®外用により臨床症状の改善傾向が認められた.
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