Japanese
English
症例報告
皮膚サルコイド—皮下型と局面型の混在をみた1例
Cutaneous Sarcoidosis:Coexistent Case of Subcutaneous and Plaque Type
吉池 久美子
1
,
植木 理恵
1
,
矢口 均
1
,
山田 裕道
1
,
高森 建二
1
Kumiko YOSHIIKE
1
,
Rie UEKI
1
,
Hitoshi YAGUCHI
1
,
Hiromichi YAMADA
1
,
Kenji TAKAMORI
1
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
皮層サルコイド
,
リゾチーム染色
Keyword:
皮層サルコイド
,
リゾチーム染色
pp.227-230
発行日 1990年3月1日
Published Date 1990/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900045
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
52歳,男.近医にて両上肢の皮下結節を皮膚サルコイド(皮下型)と診断され経過観察されていたところ,初発より3年後頃より皮下結節の増加と共に腰背部に帯紫紅色,表面萎縮性の浸潤性小局面が多発してきたため当科入院となった.病理組織学的には皮下結節,小局面ともに,一部にラングハンス巨細胞を混える類上皮細胞肉芽腫を認め,リゾチーム染色では類上皮細胞に一致して陽性所見を示した.以上の所見より皮膚サルコイド(皮下型と局面型の混在)と診断した.検査所見では血中アンジオテンシン変換酵素とリゾチーム値の軽度上昇,両眼ブドウ膜炎の併発,および胸部CTでの肺門リンパ節腫脹が認められた.皮膚サルコイドの2型以上の混在例は稀であり,特に本症のごとく皮下型と局面型の混在例は我々が調べ得た限りでは本邦4例目である.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.