Japanese
English
症例報告
一過性に発熱と関節痛を伴いステロイドの内服が奏効した集簇性痤瘡の1例
A case of acne conglobata with transient fever and arthralgia successfully treated with oral cortico steroid
吉濱 絵理
1
,
志水 陽介
1
,
眞下 修平
1
,
栗田 昂幸
1
,
石井 健
1
,
石河 晃
1
Eri YOSHIHAMA
1
,
Yosuke SHIMIZU
1
,
Shuhei MASHIMO
1
,
Takayuki KURITA
1
,
Ken ISHII
1
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医療センター大森病院皮膚科
1Department of Dermatology, Toho University Medical Center Omori Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
集簇性痤瘡
,
発熱
,
関節痛
,
ステロイド内服
,
コルヒチン
,
ジアフェニルスルホン
Keyword:
集簇性痤瘡
,
発熱
,
関節痛
,
ステロイド内服
,
コルヒチン
,
ジアフェニルスルホン
pp.335-339
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207248
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要約 18歳,男性.約1か月半前から顔面に紅色丘疹,囊腫,膿疱が多数みられ,抗菌薬の内服,外用治療を受けるも悪化した.発熱,関節痛を伴い当科を受診した.顔面全体に膿疱を伴う紅色丘疹が多発し,指頭大程度の波動を触れる皮下結節がみられた.病理組織学的に表皮内に膿疱,毛包の破壊像,毛包周囲の好中球浸潤を認めた.発熱,関節痛を伴っており電撃性痤瘡との鑑別を要したが,Karvonenの提唱した診断基準は満たさず,集簇性痤瘡と診断した.プレドニゾロン20 mg/日の内服を開始し皮疹は著明に改善し,ステロイド内服の有効性が示された.減量中に皮疹が再燃したため,過去の使用報告例を参考にコルヒチン,ジアフェニルスルホンの併用を行い,一定の治療効果を得ることができた.痤瘡に対してステロイドの全身投与は想起しづらいが,発熱,関節痛を伴う重症痤瘡を認めた場合は,ステロイド内服をはじめとする抗炎症治療を検討すべきであると考えた.
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