Japanese
English
症例報告
電撃性痤瘡の1例
A case of acne fulminans
野見山 留衣
1
,
猿田 寛
1
,
永田 寛
1
,
石井 文人
1
,
阿部 俊文
2
,
名嘉眞 武国
1
Rui NOMIYAMA
1
,
Hiroshi SARUTA
1
,
Hiroshi NAGATA
1
,
Norito ISHII
1
,
Toshifumi ABE
2
,
Takekuni NAKAMA
1
1久留米大学医学部皮膚科学教室
2聖マリア病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan
2Division of Dermatology, St. Mary's Hospital, Kurume, Japan
キーワード:
電撃性痤瘡
,
ステロイド内服
,
SAPHO症候群
Keyword:
電撃性痤瘡
,
ステロイド内服
,
SAPHO症候群
pp.1017-1021
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206520
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要約 13歳,男性.初診2か月半前より前胸部の毛孔に一致する紅色丘疹と膿疱が出現した.近医皮膚科にて痤瘡の診断で加療を受けたが改善なく同部位はびらん,潰瘍化した.その後下肢の筋肉痛と関節痛が出現し,立位保持が困難な状態のため緊急入院となった.急激に発症する重篤な潰瘍と結節性囊腫を伴った痤瘡,1週間以上の関節痛・筋肉痛,および38℃以上の発熱,ESR≧50mm/hより電撃性痤瘡と診断した.プレドニゾロン0.5mg/kg/日の内服を開始し,筋肉痛は軽減し,びらん・潰瘍は瘢痕治癒した.プレドニゾロンを適時漸減し,投与終了後も再燃なく経過しているが軽度の筋肉痛が残存している.自験例は通常の痤瘡の治療には反応せず,ステロイドの全身投与が著効した.本疾患は重症型痤瘡というよりも,SAPHO症候群の類縁疾患として,診療に臨む必要がある.
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