Japanese
English
症例報告
発疹性黄色腫の1例
A case of eruptive xanthoma
須田 文
1
,
山田 隆弘
1
,
武藤 正彦
1
,
藤岡 侑香
2
,
竹田 孔明
2
Aya SUDA
1
,
Takahiro YAMADA
1
,
Masahiko MUTO
1
,
Yuka FUJIOKA
2
,
Koumei TAKEDA
2
1山口県立総合医療センター皮膚科
2山口県立総合医療センター内分泌内科
1Division of Dermatology, Yamaguchi Prefectural Grand Medical Center, Hofu, Japan
2Division of Endocrinology, Yamaguchi Prefectural Grand Medical Center, Hofu, Japan
キーワード:
発疹性黄色腫
,
Ⅴ型脂質異常症
,
糖尿病
Keyword:
発疹性黄色腫
,
Ⅴ型脂質異常症
,
糖尿病
pp.1109-1112
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207167
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要約 42歳,男性.初診2週前より体幹・四肢に瘙痒を伴う丘疹が出現したため当科を受診した.初診時,体幹・四肢に半米粒大〜小豆大の紅色調丘疹が多発していた.病理組織所見では真皮浅層に泡沫細胞を認め,発疹性黄色腫と診断した.2型糖尿病およびV型脂質異常症が判明し,インスリン療法とペマフィブラート内服を開始し3か月後には皮疹が軽快した.発疹性黄色腫は通常,血中トリグリセリド(TG)値が2,000 mg/dl以上のときに出現すると考えられている.TG 2,000 mg/dl以上の高度の脂質異常症を合併する糖尿病患者は少ないが,糖尿病に伴う脂質異常症の50%以上が高TG血症である.発疹性黄色腫患者の多くが糖尿病であり,Ⅴ型脂質異常症がその半数を占めることから,糖尿病に伴うV型脂質異常症は発疹性黄色腫のハイリスクと考えられ,早期治療の重要性が示唆された.
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