Japanese
English
症例報告
発疹性黄色腫の1例
A case of eruptive xanthomas
山本 亜美
1
,
角 希里子
1
,
天野 真希
1
,
高橋 道央
1
,
中島 由美
1
,
春山 興右
1
,
沢田 泰之
1
Ami YAMAMOTO
1
,
Kiriko SUMI
1
,
Maki AMANO
1
,
Michihisa TAKAHASHI
1
,
Yumi NAKASHIMA
1
,
Kosuke HARUYAMA
1
,
Yasuyuki SAWADA
1
1都立墨東病院皮膚科
1Division of Dermatology, Tokyo Metropolitan Bokutoh Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
発疹性黄色腫
,
高TG血症
,
脂質異常症
,
糖尿病
Keyword:
発疹性黄色腫
,
高TG血症
,
脂質異常症
,
糖尿病
pp.717-721
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205508
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要約 48歳,女性.2年前に2型糖尿病,脂質異常症を指摘され治療を開始したが,約2か月で治療を自己中断していた.半年前より黄色結節が多発したため当科を受診した.初診時,臀部,四肢には数mm大程度,手掌には約1cm大までの黄色結節が多発していた.採血検査にて,HbA1c 14.4%,総コレステロール668mg/dl,LDL-コレステロール88mg/dl,トリグリセリド5,616mg/dlと高値を認めた.右手掌,右臀部から皮膚生検を施行し,病理組織像で真皮に泡沫細胞を認め,臨床症状と合わせて,2型糖尿病による二次性のV型脂質異常症に伴う発疹性黄色腫と診断した.内科的治療に伴い,黄色結節は2か月程度で色素沈着を残して平坦化した.発疹性黄色腫は高カイロミクロン血症および高TG血症に伴って出現し,コントロール不良の糖尿病に伴うことが多いため,脂質異常症や糖尿病の悪化の発見に役立つ重要な皮膚所見である.
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