Japanese
English
原著
Cicatricial Pemphigoid of Brunsting & Perryの1例
A Case of Cicatricial Pemphigoid of Brunsting & Perry
大畑 力
1
,
高垣 謙二
1
,
地土井 襄璽
1
Tsutomu OHATA
1
,
Kenji TAKAGAKI
1
,
Joji JIDOI
1
1島根医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Shimane Medical University
pp.813-817
発行日 1983年9月1日
Published Date 1983/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202908
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要約 64歳,女子.初診の約3,4年前より冬期になると,下肢,腹部に痒疹様皮疹をみとめるようになった.瘙痒が著明で掻破により,びらん,痂皮形成を繰り返していた.初診の7カ月位前より,頭頸部,躯幹,四肢に同様な皮疹が生じ,掻破によりびらん,痂皮となり,その辺縁に水疱を生じ表在性瘢痕を残すようになった.喉頭蓋に一過性に水疱をみとめたが,瘢痕を残すことなく治癒した.組織学的に表皮下水疱を形成し,免疫螢光抗体法にて,皮疹増悪時に直接法で基底膜に一致してIgG,C3の沈着を,間接法にて抗基底膜抗体(IgG,32倍)をみとめた.
本症例を,cicatricial pemphigoid of Brunsting & Perryと診断し,その発症に自己免疫機序の関与を考えた.
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