Japanese
English
症例報告
Vacuumed-assisted shoelace closure療法が創閉鎖に有用であった壊死性筋膜炎の1例
A case of necrotizing fasciitis in which vacuumed-assisted shoelace closure was useful for wound closure
新川 紗由香
1
,
小林 研太
1
,
西本 周平
1
Sayuka ARAKAWA
1
,
Kenta KOBAYASHI
1
,
Shuhei NISHIMOTO
1
1川崎市立川崎病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kawasaki Municipal Hospital, Kawasaki, Japan
キーワード:
壊死性筋膜炎
,
局所陰圧閉鎖療法
,
シューレース法
,
vacuumed-assisted shoelace closure療法
Keyword:
壊死性筋膜炎
,
局所陰圧閉鎖療法
,
シューレース法
,
vacuumed-assisted shoelace closure療法
pp.503-507
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206719
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要約 48歳,男性.初診3週間前に左膝部に数mm大の発赤と腫脹が生じた.発赤・腫脹は徐々に拡大し,熱感を伴い,潰瘍化した.当院に救急搬送後,壊死性筋膜炎の診断で外科的デブリードマンおよび抗菌薬加療を行った.感染制御後,膝関節をまたぐ長径25cm程の幅広な残存潰瘍に対して,通常の局所陰圧閉鎖療法に加え,スキンステイプルとシリコン製血管テープを用いたシューレース法を併用した.結果として,植皮を要さずに幅の狭い線状瘢痕として治癒した.局所陰圧閉鎖療法単独ではフィラーにより創の水平方向の縮小が物理的に障害されるが,シューレース法を併用するvacuumed-assisted shoelace closure療法では垂直・水平方向ともに良好な創閉鎖促進を期待できる.感染制御目的に広範囲デブリードマンを要す壊死性筋膜炎においても,本療法の併用により治療期間の短縮,およびより小さい創閉鎖を実現できる可能性がある.
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