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増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
5.皮膚科医のための臨床トピックス
JAK阻害薬と帯状疱疹
Herpes zoster and JAK inhibitors
今福 信一
1
Shinichi IMAFUKU
1
1福岡大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Fukuoka University Faculty of Medicine, Fukuoka, Japan
キーワード:
帯状疱疹
,
JAK阻害薬
,
水痘帯状疱疹ウイルス
,
関節リウマチ
Keyword:
帯状疱疹
,
JAK阻害薬
,
水痘帯状疱疹ウイルス
,
関節リウマチ
pp.161-163
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206677
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summary
ヤヌスキナーゼ(Janus kinase:JAK)は,サイトカイン受容体の細胞内ドメインに存在するチロシンキナーゼで,4種類の分子がありその阻害は関節リウマチ,潰瘍性大腸炎,乾癬性関節炎,アトピー性皮膚炎など幅広い疾患に治療効果がみられる.本邦では現在までに6種類の内服JAK阻害薬(JAKi)が承認されている.JAKiはいずれも帯状疱疹の頻度を数倍から数十倍に高めることが知られている.帯状疱疹は50歳以上,女性,免疫不全や免疫抑制治療者に多いが,JAKiによって発症する帯状疱疹はその他に人種(欧米に少なく日本人は最も多い),帯状疱疹の既往歴のある患者により多く発症する,などのリスク因子が知られている.JAKi投与中の帯状疱疹も早期の抗ウイルス薬投与が治療の原則となるが,抗ウイルス薬投与期間中のJAKiを継続するか中止すべきかは合意はない.JAKi投与中に帯状疱疹のワクチンを用いる場合は生ワクチンは禁忌であり,成分ワクチンであるシングリックス®を用いる.
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