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増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015
5.皮膚科医のための臨床トピックス
帯状疱疹の疫学—小豆島スタディ
Epidemiology of herpes zoster:The Shozu Herpes Zoster Study
浅田 秀夫
1
Hideo ASADA
1
1奈良県立医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Nara Medical University School of Medicine, Kashihara, Japan
キーワード:
帯状疱疹
,
疫学
,
水痘帯状疱疹ウイルス
,
細胞性免疫
,
ワクチン
Keyword:
帯状疱疹
,
疫学
,
水痘帯状疱疹ウイルス
,
細胞性免疫
,
ワクチン
pp.161-163
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204435
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summary
水痘帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus:VZV)は初感染で水痘を引き起こした後,神経節に潜伏感染するが,加齢などに伴い再活性化して帯状疱疹を発症する.帯状疱疹の発症抑制には,VZV特異的細胞性免疫が重要であろうと考えられてきたが,免疫がどの程度低下すると帯状疱疹を発症するのか? 液性免疫も予防に関わっているのか? などについてはよくわかっていなかった.近年,小豆島で50歳以上の住民を対象に帯状疱疹と免疫との関係を明らかにするための大規模疫学研究を行った.その結果,細胞性免疫の指標であるVZV特異的皮内反応が,帯状疱疹発症,重症化,帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia:PHN)のリスクと逆相関すること,一方,VZV特異的抗体価と帯状疱疹発症,重症度,PHNとの間には相関が認められないことが明らかになった.
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