Japanese
English
症例報告
著明な毛細血管拡張がみられた顔面の硬化性萎縮性苔癬
Lichen sclerosus et atrophicus of the face with prominent teleangiectasia
大西 正純
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
1
Masazumi ONISHI
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Iwate Medical University,Morioka,Japan
キーワード:
硬化性萎縮性苔癬
,
毛細血管拡張
,
抗核抗体陽性
,
顔面
Keyword:
硬化性萎縮性苔癬
,
毛細血管拡張
,
抗核抗体陽性
,
顔面
pp.803-805
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101765
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要約 77歳,女性.3年前より右頬部と上口唇に毛細血管拡張と点状の出血斑を伴う硬化性萎縮局面が出現した.病理組織学的に真皮層の弾性線維の減少,膠原線維の膨化増生,表皮の液状変性を認め,硬化性萎縮性苔癬(LSA)と診断した.自験例はLSAの発生部位としては稀な顔面に生じ,しかも自己免疫性甲状腺疾患を合併し,抗核抗体が陽性であったことが特異であり,LSAの自己免疫的な発症機序が示唆された.さらに,皮疹は著明な毛細血管拡張,出血斑を伴っていた.その原因として,真皮表皮境界部の高度な変性により血液,リンパ液のうっ滞が起き,自験例のような特徴的な臨床像を呈したと考えた.
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