Japanese
English
症例報告
一時的人工肛門造設下で治療した臀部慢性膿皮症の3例
Three cases of chronic gluteal pyoderma treated with temporal colostomy
西村 季紘
1
,
須山 孝雪
1
,
横山 恵美
1
,
松木 康譲
1
,
片桐 一元
1
,
竹下 惠美子
2
Tokihiro NISHIMURA
1
,
Takayuki SUYAMA
1
,
Megumi YOKOYAMA
1
,
Yasunori MATSUKI
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
,
Emiko TAKESHITA
2
1獨協医科大学埼玉医療センター皮膚科
2獨協医科大学埼玉医療センター外科
1Depertment of Dermatology, Dokkyo Medical University Saitama Medical Center, Koshigaya, Japan
2Depertment of Surgery, Dokkyo Medical University Saitama Medical Center, Koshigaya, Japan
キーワード:
臀部慢性膿皮症
,
化膿性汗腺炎
,
ストーマ造設
,
戻し植皮
Keyword:
臀部慢性膿皮症
,
化膿性汗腺炎
,
ストーマ造設
,
戻し植皮
pp.335-340
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206312
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要約 病変が肛門周囲に及ぶ臀部慢性膿皮症の3症例を経験した.3例とも造影MRIおよび外科医による肛門鏡を用いた診察で痔瘻の所見はなく,1期目にストーマ造設,デブリードマンおよび戻し植皮を行い,2期目に残存した欠損部に大腿をドナーとした分層植皮を行った.経過中,戻し植皮を含め明らかな創部の感染徴候はみられなかった.ストーマ造設,閉鎖を含め計3回の手術で治療は完了した.肛門周囲を含む臀部の創は感染制御が困難であるが,デブリードマン時にストーマ造設術を行うことで感染制御が容易となった.また,戻し植皮の生着も良好であったため,正常皮膚からの採皮面積を減少させることができた.肛門周囲に病変が及ぶ重症例の術後感染制御には,他の排便コントロールに比べ一時的なストーマ造設が優れていると考える.
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