Japanese
English
症例報告
巨大皮下膿瘍と菌血症を呈した背部放線菌症の1例
A case of actinomycosis of the back presenting as huge subcutaneous abscess and bacteremia
齋藤 龍一
1
,
長谷川 道子
1
,
日高 太陽
2
,
田村 敦志
1
Ryuichi SAITO
1
,
Michiko HASEGAWA
1
,
Taiyo HITAKA
2
,
Atsushi TAMURA
1
1伊勢崎市民病院皮膚科
2産業医科大学皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Isesaki Municipal Hospital, Isesaki, Japan
2Department of Dermatology, University of Occupational and Environmental Health, Kitakyushu, Japan
キーワード:
皮膚放線菌症
,
巨大皮下膿瘍
,
菌血症
,
背部
,
Actinomyces naeslundii
Keyword:
皮膚放線菌症
,
巨大皮下膿瘍
,
菌血症
,
背部
,
Actinomyces naeslundii
pp.920-924
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206188
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要約 62歳,男性.初診の2〜3週前より背部痛があり,疼痛の増強と発熱のため当院を受診.左上背部に21×15cmの発赤を伴い波動を触知する皮下腫瘤があった.皮下膿瘍の臨床診断で,切開排膿後,入院し抗菌薬の点滴静注を開始した.血液培養と創部培養からActinomyces naeslundiiが検出されたため,抗菌薬をアンピシリン点滴静注に変更し,第24病日からはアモキシシリン内服とし,6か月間内服を継続して治療を終了した.その後,外来で経過観察中であるが,再発はない.皮膚科領域で放線菌症を治療する機会は少なく,巨大皮下膿瘍と菌血症を呈した例は稀であり,報告する.
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