Japanese
English
症例報告
尿膜管遺残症に併存した臍部悪性黒色腫の1例
A case of umbilical malignant melanoma arising from urachal remnant
大竹 里奈
1
,
渡邊 憲
1
,
高橋 泰英
2
Rina OHTAKE
1
,
Ken WATANABE
1
,
Yasuhide TAKAHASHI
2
1横浜市立みなと赤十字病院皮膚科
2高橋皮フ科クリニック
1Division of Dermatology, Yokohama City Minato Red Cross Hospital, Yokohama, Japan
2Takahashi Dermatology Clinic, Yokohama, Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
尿膜管遺残症
,
臍部
Keyword:
悪性黒色腫
,
尿膜管遺残症
,
臍部
pp.903-906
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206185
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要約 53歳,女性.初診2週間前に臍部の結節に気が付いた.臍部右壁に1.5×0.7cm大の広基性の暗紅色結節あり,ダーモスコピーでは色素ネットワークや色素小点・小球など色素性病変を示唆する所見は認められなかった.腹部・骨盤単純CTで尿膜管遺残症を疑う索状構造を認め,切除のため腹腔鏡下尿膜管摘出術臍形成術を行った.臍部の結節に関して病理組織では腫瘍細胞が胞巣状に増殖し,HMB-45,Melan-A,S100蛋白いずれも陽性であり,臍部原発悪性黒色腫と診断した.術後瘢痕部から2cm離して深部は腹膜まで含めた拡大切除を施行した.センチネルリンパ節生検の結果は陰性であった.以上より病期はpT4bN0M0,Stage ⅡCと診断した.臍部の結節では尿膜管遺残症を疑う所見が併存していても,悪性腫瘍を念頭に置き可能であれば生検を行い手術方法を検討すべきと考えられた.
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