Japanese
English
症例報告
尿膜管遺残の1例
A case of urachal sinus
猪熊 大輔
1
,
小玉 和郎
1
,
笠井 麻希
1
,
安倍 将隆
1
,
川嶋 利瑞
1
Daisuke INOKUMA
1
,
Kazuo KODAMA
1
,
Maki KASAI
1
,
Masataka ABE
1
,
Toshimitsu KAWASHIMA
1
1札幌鉄道病院皮膚科
1Department of Dermatology,Sapporo Railway Hospital,Sapporo,Japan
キーワード:
尿膜管遺残
,
成人
,
臍部
Keyword:
尿膜管遺残
,
成人
,
臍部
pp.578-580
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102365
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要約 40歳,男性.初診の2日前に出現した臍窩の疼痛を伴う腫瘤を認め,来院した.既往歴に腹部の手術歴,先天性形成異常はなかった.初診時,直径2cm大,表面はびらん状で周囲に発赤を伴う,ドーム状の弾性軟,圧痛を伴う腫瘤を認めたが,腫瘤からの排膿,排尿時痛,発熱は認めなかった.抗菌薬投与では改善をみせず,腹部CTで,腹腔と連続性のある囊胞様の腫瘍であったため,尿膜管遺残と診断した.摘出した腫瘍の病理標本は,尿膜管遺残に矛盾しない境界明瞭な結節状の線維化が認められた.尿膜管遺残は非常に稀な疾患だが,皮膚科医も念頭に置く必要があると考えられた.
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