Japanese
English
症例
尿膜管遺残症の1例
Urachal Remnant
武重 千沙
1
,
安藤 はるか
1
,
小林 香映
1
,
保坂 浩臣
1
,
小川 祐
2
Chisa TAKESHIGE
1
,
Haruka ANDO
1
,
Kae KOBAYASHI
1
,
Hiroomi HOSAKA
1
,
Yu OGAWA
2
1昭和大学横浜市北部病院,皮膚科(主任:保坂浩臣准教授)
2同,泌尿器科
キーワード:
臍部痛
,
臍炎
,
尿膜管遺残症
Keyword:
臍部痛
,
臍炎
,
尿膜管遺残症
pp.113-116
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001772
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32歳,男性。2日前から臍部痛が出現した。初診時,臍部から膿汁排出を認め,著明な圧痛,自発痛を伴っており,臍周囲に発赤を認めた。腹部造影CT検査で臍と連続して膀胱頂部まで連続する索状物を認め,尿膜管遺残症と診断した。当院泌尿器科にて洗浄ドレナージ,抗菌薬投与で炎症を鎮静化した後,尿膜管切除術を施行した。病理組織像では,移行上皮で構成された管腔構造を認め,その周囲に尿膜管由来と考えられる平滑筋束が取り囲み,尿膜管遺残症として矛盾しない所見であった。尿膜管遺残症は主に泌尿器科,外科からの報告例が多いが,繰り返す臍炎や炎症性腫瘤をみた際には,本症を念頭に置き診療にあたることが必要である。
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