Japanese
English
症例報告
会陰部子宮内膜症の1例
A case of perineal endometriosis
福島 桂子
1
,
蒲澤 美代子
1
,
保谷 茉莉
2
,
甲斐 浩通
1
Keiko FUKUSHIMA
1
,
Miyoko KABASAWA
1
,
Mari HOYA
2
,
Hiromichi KAI
1
1河北総合病院皮膚科
2河北総合病院産婦人科
1Division of Dermatology, Kawakita General Hospital, Tokyo, Japan
2Division of Gynecology, Kawakita General Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
子宮内膜症
,
会陰部
,
月経
,
疼痛
Keyword:
子宮内膜症
,
会陰部
,
月経
,
疼痛
pp.777-781
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206158
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要約 24歳,女性.会陰部の軽快と再燃を繰り返す2cm大腫瘤について当院産婦人科より紹介された.圧痛はなく,月経期間に一致せず腫脹が増悪した.病理組織像では単房性の囊腫状病変周囲に不規則な管腔構造,線維組織性間質,ヘモジデリン沈着,赤血球漏出を認めた.管腔は2,3層に重層し,一部,断頭分泌を認める好酸性の細胞から成り,間質の細胞は紡錘形で核は小型であり,免疫組織化学染色でCD10陽性であった.以上より子宮内膜症と診断した.会陰切開歴のある生殖可能年齢女性の会陰部腫瘤では,圧痛や月経時の症状増悪を伴わなくとも会陰部子宮内膜症を鑑別疾患とし,肛門括約筋との癒着の可能性を術前に画像評価しつつ,肛門括約筋を損傷しないように手術を行うことが重要であると考えた.
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