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増刊号特集 最近のトピックス2020 Clinical Dermatology 2020
5.皮膚科医のための臨床トピックス
抗TIF1-ß抗体陽性皮膚筋炎の臨床的特徴
Clinical features of anti-TIF1-ß antibody positive dermatomyositis
植田 郁子
1
Ikuko UEDA
1
1関西医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Kansai Medical University, Hirakata, Japan
キーワード:
皮膚筋炎
,
自己抗体
,
抗TIF1-ß抗体
,
無筋炎型皮膚筋炎
,
clinically amyopathic dermatomyositis
Keyword:
皮膚筋炎
,
自己抗体
,
抗TIF1-ß抗体
,
無筋炎型皮膚筋炎
,
clinically amyopathic dermatomyositis
pp.177-180
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206056
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summary
抗transcriptional intermediary factor(TIF)1-ß抗体は皮膚筋炎(dermatomyositis:DM)患者で検出される稀な自己抗体の1つである.免疫沈降法およびウェスタンブロット法により同定された抗TIF1-ß抗体単独陽性7例の臨床的特徴を検討した.7例中6例がDMと診断された.6例中2例は筋力低下なく,血液検査上CK値の上昇もなかったため,clinically amyopathic DMと診断した.残り4例では筋力低下がみられたが,うち3例でCK値は正常であった.皮膚症状はGottron兆候,爪囲紅斑,爪上皮出血点,顔面の紅斑がそれぞれ86%,57%,86%,71%でみられた.7例中1例で虫垂癌があった.間質性肺炎を合併した症例はなかった.抗TIF1-ß抗体は筋炎特異的自己抗体の1つであり,間質性肺炎の合併のないclinically amyopathic DMまたは軽症の筋炎との関連が示唆された.
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