Japanese
English
症例報告
後天性爪囲被角線維腫の1例
A case of acquired periungual fibrokeratoma
大澤 一弘
1
,
高橋 亜由美
1
,
田村 敦志
1
,
石川 治
1
,
宮地 良樹
1
Kazuhiro OHSAWA
1
,
Ayumi TAKAHASHI
1
,
Atsushi TAMURA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Yoshiki MIYA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
後天性爪囲被角線維腫
,
könentumor
Keyword:
後天性爪囲被角線維腫
,
könentumor
pp.655-657
発行日 1997年7月1日
Published Date 1997/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902271
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25歳女性に生じた後天性爪囲被角線維腫を報告した.約10年前に左足第5趾に発生した結節が次第に増大してきたため,当科を受診.左足第5趾の近位爪郭より爪甲を覆うように先端が3つに分岐した淡紅色小豆大の結節を認めた.臨床像より,後天性爪囲被角線維腫と診断し,腫瘍切除術を施行した.組織学的には,血管と膠原線維の増生よりなる真皮内に星芒状の線維芽細胞を認めた.本症は稀な疾患であるが,結節性硬化症にみられるKönen tumorとの組織学的な鑑別は困難である.したがって,本症の診断にあたっては,その他の皮膚症状の有無,脳CT所見を参考に総合的に行うべきであると考えた.
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