Japanese
English
症例報告
健常な30歳女性の下腿に発症したacquired reactive perforating collagenosis
Reactive perforating collagenosis developing on the lower legs of a 30-year-old healthy female
浅野 雅之
1
,
出口 雅敏
1
,
相場 節也
1
Masayuki ASANO
1
,
Masatoshi DEGUCHI
1
,
Setsuya AIBA
1
1東北大学大学院医学系研究科神経・感覚器病態学講座皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Tohoku University Graduate School of Medicine, Sendai, Japan
キーワード:
reactive perforating collagenosis(RPC)
,
健常女性
Keyword:
reactive perforating collagenosis(RPC)
,
健常女性
pp.411-413
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101667
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要約 30歳,女性.約1年前から両下腿にかゆみのある皮疹が出現し,次第にその個数が増えていた.前医でプロピオン酸クロベタゾールローションを3か月間投与されたが奏効しなかった.初診時,両下腿伸側面に径2~7mmの,中心部に角栓ないし痂皮を伴う暗赤色結節が多発していた.採血検査では,一般末梢血・肝・腎機能・空腹時血糖値・HbA1cや甲状腺機能などは正常範囲内であった.家族に同症なく,既往歴にも特記すべきことはない.皮膚生検により,角栓を付着し穿孔した表皮から真皮深層にかけて,好塩基性に変性した真皮間質の経表皮排出を認め,reactive perforating collagenosisと診断した.病変部の一部に吉草酸ジフルコルトロン軟膏を塗布させたところ,外用しなかった部位の個疹も含めてまもなく消退した.皮疹消退後2年間経過したが,糖尿病などの発症はない.
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